図版
解説
レースなどのサーキット走行を
前提にしたポート加工を紹介します。

本来ですと企業秘密にあたる内容ですが
2サイクルエンジンの終焉も近いことですので
特別に公開します。

図がちょっとてきとうですが、現物と比べて
自分が排気ガスになったイメージで
考えてみてください。
尚形状は経験上割り出したものなのでこれは”科学的に
違うよ!!”といった意見や、質問、感想はメールや
掲示板でお願いいたします。

1.センターリブの太さは2mmから
2.5mm程度まで削って細くしても
特に問題はありません。

ポートタイミングはそれほど回るエンジンでは
ないので、極力変更しない。横に広げる方向で
排気効率&掃気を向上させるとよい。
排気ポートと掃気ポートの形状と間隔

A.比較的パワーを出しやすい形状

B.パワーは若干劣るが、扱いやすい
トルク特性を出しやすい。

C.ポートが急激に開くと排気ガスを
急速に出すことができるが、リングが
引っかかる恐れが出てくる。

D.E.掃気ポートとの再接近部は、2mm位まで
3.5mmは比較的マイルド?2mmはワイルド?
最高回転数の調整に使えます。

F.排気を削りすぎて低速パワーがぜんぜん
なくなったら掃気ポートを点線のように
広げると低速トルクは復活しますが
伸びきりはだいぶ悪化してしまいます。
ポート開口部の面積が広いほうがピークパワーは
出ますが、中低速が悪化してタイムに結びつく
ことはありません。

トルクを稼ぐならCのポート形状は理想的かな??

中心位置は、Dのような位置がよいのでは??
と考えています。
ポートの取り付き位置


NSRのポートは曲がってついていますので
左右で形状が異なってしまいます。

Aのように直線的に取り付けないで
ピストン端面とポートは可能な限り
90度になるように削ります。
曲がる部分はスプーンをイメージ
するとうまくできそうです。

正しくできているとピストンの
焼けがきれいに出ます。
全部真っ黒だと失敗かなあ?
これはNSR80のノーマルポートです
これはCRM80のノーマルポートです

ポートタイミングがNSRより遅くなっています。

横幅と形状がNSRとだいぶ違います。
CRM80の改造ポートです

タイミングと幅を修正拡大してあります。

全く別物に仕上がっています。